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2代目アトレー

8年の経過
550cc初期モデルと660cc後期モデル。顔が変わった。

2代目アトレーの歴史
 1986年4月フルモデルチェンジ
 1987年?月マイナーチェンジ(オールタイム4WD登場)
 1988年10月マイナーチェンジ(異形ヘッドランプ化)
 1989年9月マイナーチェンジ(ターボXX登場)
 1990年3月660cc版にビッグマイナーチェンジ
 1991年?月マイナーチェンジ(EFIターボ登場)
 1992年2月マイナーチェンジ(フロントセンターグリル変更、4WD3AT登場)
 1994年1月3代目にフルモデルチェンジ
特徴
・ネーミング

 車名はハイゼットアトレーとして登場した。550ccの時はハイゼットアトレーとボディーやカタログに表記されている。
 (参考 初代後期はアトレーのみと車名表記されていた。)
 660ccにマイナーチェンジ後、アトレーと車名表示になりました。

・グレード

 基本グレードは先代モデルの(LXターボ、LX、G)を継承し、GX、EXターボが新グレードとして登場した。
 命名としては Xを付けるようにしていたようである。後にSXターボ、ターボFX、ターボXXというグレードが追加された。
 特別仕様車としてのグレードは、ティンパニシリーズ、クルーズシリーズが存在する。ティンパニは550cc時代にターボ付きのティンパニターボが追加されるなど、数回お買い得仕様としてラインナップされていた。
 クルーズ、クルーズターボ、スーパークルーズは1991年にLXのお買い得装備グレードとしてデビューし、マイナーチェンジ後にカタログモデルに昇格している。
 クルーズ、クルーズターボ、クルーズリミテッド、スーパークルーズが正規グレードで特別仕様車にクルーズGが存在する。
 デッキバンのアトレー仕様として1991年に登場したアトレーデッキも特別仕様車の一つである。

グレード名NA時期説明
G1986.4〜1988.94MT、350kg積の商用モデルとして使えるアトレー。商店向けとしてラインナップされていたようである。1988.10以降は5MT化されハイゼットハイカスタムとなった。
GX1986.4〜1992.14MT、350kg積であるが、外装、内装はGとLXの中間としてやや高級化されている。なお2WDモデルしかなかった。
LX1986.4〜1993.12NAの最上級グレードとして登場。コスミックルーフ、フロントサンルーフ、ハイルーフ、3ATなどが選択できた。後にお買い得のクルーズ登場で3AT、サンルーフタイプがラインナップから外れ無塗装のバンパーのままだった為、一番下の商用グレード的なものとなった。
クルーズ1992.4〜1993.12特別仕様車から通常グレードへ昇格。カラードバンパーを装備していた。3ATが選択可能だったが、サンルーフモデルはなし。値段表を見るとLXよりも値段が10万円安くて装備が充実していた。(笑)
クルーズリミテッド1992.4〜1993.12クルーズのコスミックルーフバージョンであるがエンジンが5MTモデルで唯一 EFI12バルブを採用していた。パワステも標準装備
グレード名ターボ時期説明
LXターボ
ターボLX
1986.4〜1992.1先代モデルでは最上級グレードだったが、EXターボがあるためややおとなしい装備となった。ルーフハイルーフのみである。アトレーのターボ仕様は全て5MTのみで、AT仕様は存在しない。1989年以降はターボが前に表記されるようになった。
クルーズターボ1992.4〜1993.12クルーズのターボ版としてLXターボの後継グレードとして登場。カラードバンパーを装備していた。サンルーフモデルはなし。装備が充実している。
EXターボ
ターボEX
1986.4〜1992.1コスミックルーフと回転対座シートを装備した最上級グレードとして登場。リアオートステップなど乗用として高級度が高い。1989年以降はターボが前に表記されるようになった。
SXターボ1987.?〜1989.?コスミックルーフ装備であるが、内装はLXターボと同じでメカニズムにオールタイム4WDを装備した。そのため4WDしかラインナップされていない。
ターボXX1989.?〜1993.12SXターボからコスミックルーフを無くしエアロパーツでスポーティさをアップした。内装はバケットシートや専用ステアリングなどが特徴である。
ターボFX1989.?〜1992.1EXターボのコスミックルーフからスーパーコスミックルーフを装備したグレード。ルーフは電動で開くために快適度さらにアップ。
スーパークルーズ1992.2〜1993.12FXターボの特別仕様車からの昇格で、オプションで回転対座シートなど快適性を売り物としていた高級グレードである。パワステ、パワーウインドウを標準装備していた。
特別仕様車時期説明
ティンパニ1988〜1989Gをベースにホワイトパック、12インチタイヤ化などを行ったお買い得仕様。マイナーチェンジに合わせ3回ほどラインナップされたようだ。ターボを含め限定700台+1000台+1000台で3000台弱出まわっている?
ティンパニターボ1988〜1989ティンパニにターボエンジンを搭載したさらにお買い得な仕様、ターボが付いてGXよりも安かった。
クルーズ1990〜1991LXをお買い得に、カラードバンパーなどを装備して見た目も内装もパワーアップして値段もお安くしたお買い得グレード。LXの存在価値が無くなったのはこのグレードの影響。
クルーズターボ1990〜1991LXターボをお買い得に、カラードバンパーなどを装備して見た目も内装もパワーアップして値段もお安くしたお買い得グレード。LXの存在価値が無くなったのはこのグレードの影響。
クルーズG1993カタログに昇格したクルーズの特別仕様車。クルーズに装備されないパワステとエアコンを標準装備していた。
スーパークルーズ1991FXターボの特別仕様車、4WDシステムにオールタイム4WDを装備している。
アトレーデッキ1991〜1993LXとEXターボをベースとしたアトレーのデッキバン仕様。装備はベース車と全く同じである。初期版はNA仕様があったが、後期はターボ仕様のみとなる。FMC後はリアサスの関係でハイゼットデッキバンGXとなってしまった。登場の元は奈良ダイハツの営業からのリクエストだそうです。

・デザイン
流麗なデザイン
 基本デザインは巨匠ジウジアーロがデザインした商用バンを思わせないデザインを採用
 丸く傾斜を大きくしたボディの影響で室内の荷室空間はやや犠牲となっている。
 窓はフラッシュサーフェイス化され空気抵抗の軽減を行い縦方向に大きくすることで視界を広くしている。荷室のサードウィンドウは横よりも縦方向が大きいのが特徴といえる。
 ヘッドライトは角目タイプを採用しハイゼットは丸目と異なるために差別化を行っている。
 1988年後期モデルからフォグランプ内臓の異形ヘッドランプを採用して高級感をアップさせた。
 のちに角目はハイゼットカスタムデラックスのグレードや660cc版で採用されていった。
エアロパーツ  エアロパーツはオプションでフロントスポイラー、リアスポイラー、サイドストーンガード、ルーフエンドスポイラーを用意しており、1989年登場のターボXXではエアロパーツとアルミホイールを標準装備したスポーティグレードとしてカッコよさをアピールした。
 ルーフ形状はハイゼット用のロールーフは無く、ハイルーフとガラスルーフを3種類用意している。ガラスルーフはフロントサンルーフ、コスミックルーフ、スーパーコスミックルーフの3種類である。
 軽1BOX初のスライドドア下降式ウィンドウを採用により後席からの開放感がUPしてます。


・カラーリング
ホワイト1986.4〜1993.12
サンプル
全てのグレードで選択可能な基本カラー、550cc時代はホワイトパックオプションが存在した。
チェリーメタリック1986.4〜1987.?
サンプル
S80系で一番レアなカラー。綺麗な色であるものの、片手で数えられる位しか見たことがない。当時の全グレードで選択可能だったのだが・・・写真映りの悪いカラーが原因かも
ライトブルーメタリック1986.4〜1988.9
サンプル
やや青みかかったシルバー。EXターボ、LXターボ、XL、GXで選択可能だった。見た目が綺麗。3代目アトレーの後期版でも採用されている。
ガンメタリック1986.4〜1988.9
サンプル
初期のアトレーのイメージカラーであり、黒とは違った独特のメタリックカラーである。この色の名前が分かり難く質問で多かったりする。EXターボ、LXターボ、SXターボで選択可能であった。
ライトグリーンメタリック1986.4〜1990.?
サンプル
やや緑かかったシルバー。LX、GX、Lで選択可能だった。3代目アトレーの前期モデルのシルバーに似ている。
ダークグレーメタリック1988.10〜1989.9
サンプル
ロフトグレーとダークグレーの区別ってどうつけるんだろう・・・?
シルバーメタリック1988.10〜1991.?
サンプル
異形ヘッドランプ採用後のカラー、当時の全グレードで選択可能だった。
ロフトグレーメタリック1989.10〜1992.?
サンプル
ダークグレーと殆ど一緒の色に見えます。(爆)
ペパーミントグリーンメタリック1990.3〜1993.12
サンプル
黄緑色のメタリック。カタログ映りも良く割とよく出たカラー。GX、LX、LXターボ、クルーズ、クルーズリミテッド、クルーズターボで選択可能だった。
ブルーマイカ1992.?〜1993.12
サンプル
後期に追加されましたが、一番の人気色となり4代目アトレーまで白以外で残った色である。当時のLX以外で選択可能だった。
レッドマイカ1992.?〜1993.12
サンプル
アトレーの各世代で必ず採用される赤色。なんとスーパークルーズ専用カラーである。
ダークグレーメタリック&
シルバーメタリックツートーン
1988.10〜1990.3
サンプル
550cc後期モデルにラインナップされたカラーですが、ツートーンパックオプションとしてSXターボ、EXターボ、FXターボ、アトレーデッキで選択可能だった。
ロフトグレーメタリック&
シルバーメタリックツートーン
1990.4〜1992.?
サンプル
上記のダークグレーからロフトグレーになったバージョン。パックオプションだったか不明。
ペパーミントグリーンメタリック&
シルバーメタリック ツートーン
1990.3〜1993.12
サンプル
綺麗なグリーンとシルバーのツートーン。クルーズとクルーズターボ、アトレーデッキで選択可能だった
ブルーマイカ&
シルバーメタリックツートーン
1992.?〜1993.12
サンプル
ブルーマイカ追加と同時に追加されたカラークルーズリミテッドとスーパークルーズで選択可能。ブルーマイカのツートーンは3代目アトレーの後期モデル、4代目アトレーの前期モデルなどでも継続ラインナップされた、
カラーパックオプション
ホワイトパック
1986年
1988年
1989年
1990年
1991年
1986〜1992年モデルにメーカーオプションとして設定されていた。
当時は無塗装だったバンパー、ミラー、ハンドルなどをボディーカラーに合わせたもので、アトレーの全身を白く綺麗にしていた。
変更点は前後ホワイトバンパー、ホワイトヘッドランプドア(角目ヘッドライトモデル)、ホワイトカリフォルニアミラー、ホワイトドアハンドル、ホワイトフルホイールキャップ(2WD)、ホワイト8スポークホイール(4WD)、専用ストライプ(異形ヘッドライトモデル)である。
装着可能だったのは、SXターボ、EXターボ、LXターボ、LXである。特別仕様車のティンパニ、ティンパニターボはホワイトパックを標準装備していた。34000円アップなので、実はすごくお得であった。
ツートーンパック
1988年
1989年
1990年
1991年
異形ヘッドランプとなった1988〜1992年のモデルにラインナップされた。年式により設定が異なるが、ダークグレーメタリック&シルバーメタリックツートーン、ロフトグレーメタリック&シルバーメタリックツートーン、ペパーミントグリーンメタリック&シルバーメタリックツートーンの組合わせである。
変更点はカラーバンパー、カラーカリフォルニアミラー、カラードアハンドル、カラーマッドガード、アルミホイール(2WDと4WDでデザインが異なる)、専用ストライプである。 SXターボ、FXターボ、EXターボで装着可能だった。

・内装
回転対座分割リアシート

 EXグレードに回転対座シートが登場。フロントシートを回転させて対座させるもので、やや複雑な操作であるが、くつろげるスペースを確保していた。
 その他のグレードはフロントは全車リクライニングシートを装備し、G以外は全てスポーティな穴開きヘッドレストを装備していた。
 リアシートは一体型シートを採用していたが、1988年のマイナーチェンジで分割式リアシートを一部のグレードに採用し、晩年は全グレード分割式となっている。

ターボXXの内装 リアシートの快適度は一体型が上であり、リアシートの後ろ足を畳めば550ccで一番快適な室内であった。分割型はやや立って前よりに設置の為に一体型より狭い。
 フロントシートは、回転対座タイプ、通常タイプ、ターボXX用バケットシートの主に3形状を用意していた。
 XX用バケットシートはシート厚があり乗り心地が良い。15万キロ乗ってもヘタらない純正シートである。一番ヘタるのは回転対座タイプだったりする・・。

 初期モデルは外装カラーに合わせブルーとブラウンの2色の内装色を用意していたが、1988年からグレー1色の内装色となった。トリムは後期モデルはフルトリム化などが施されているが初期は鉄板の剥き出しが多い。
 オーディオはAMラジオが標準装備。オプションのオーディオはインパネ中央上部にオーディオケースを装着して取りつけるものである。
 見た目は取って付けた感じだが場所が良いので非常に見やすい。デザインもインパネ形状に合わせており、どっかのメーカーのナビのようにいかにも取って付けたというダサさはない。

 操作面では回転対座可能モデルはチルトステアリングを標準装備。シートスライドも12cm(660cc版後期は若干短くなっている)と体型を選ばないようになっている。
 メーターはターボ付はタコメーターを標準装備、ATモデルはシフトインジケーターを標準装備。メーターの文字板はブルーを基本としている。660cc化でブラックとなるがターボはブルーのバックを復活。透過照明を採用していなかったのが残念だった。ターボ車はターボインジケーターを装備していた為に省エネ運転が楽に出来た。
 550ccターボの初期モデルはチョークボタンがあり、過渡期という印象がある。
 クーラーはディーラーオプションであり、後付けが可能だった。使い方は内気循環でのみ動作する仕様であるので、注意が必要。後席にはリアヒーターをオプション設定可能だった
 ELR式シートベルト、荷室パーティッションバー、スライドドアストッパーなど安全装備がある。
 リアの乗り降りに便利なようにオートステップが一部のグレードに装備されていた。
 荷室にはフロアにラゲッジルームトランク、ラゲッジテーブルなどが装備されたグレードもある。

 快適装備としてエアコンとリアヒーターが標準装備またはオプションとして設定されていました。
・メカニズム

 足回りはS65系を継承しフロントマクファーソンストラット、リアリーフリジットである。
 ホイールベースが1810mmから1800mmと短縮化され10インチホイール車は3.5m、12インチホイール車は3.6mの最小回転半径を誇った。550cc軽自動車最小の最小回転半径を誇っていたのである。
 ミッションは5MTを基本とし、Gのみ4MTを採用していた。3ATはNAの2WD車に最初ラインナップしていたが、1992年に4WD車も選択可能となった。しかしターボ車にATモデルは出ずライバルに遅れを取った。
 ブレーキは12インチモデルはフロントにディスクブレーキを採用し、ブレーキブースターは6インチを採用。10インチタイヤ車はフロント2リーディングドラムで5インチブレーキブースターを採用した。
 当時の日産マーチが6インチブレーキブースターであることからリッターカー並の性能を出すためであると思われる。
 SXターボ、ターボXXの足回りにはフロントスタビライザーを装備し、コーナリング性能をアップさせている。

 4WDシステムは2種類用意されていた。通常のグレードはパートタイム4WDを採用し副変速機を用いて悪路での走破性能を高めている。ATモデルは副変速機を持たないパートタイム4WD方式である。
 オールタイム4WDは2WDモード、4WDモード、4WDセンタデフロックモードの3モードから選択可能となっている。
 センターデフを装備することでタイトブレーキング現象が発生せず快適な4WD走行が可能である。またデフロックすることでパートタイム4WD並の走行性能がある。省エネの為の2WD走行モードがあるのがとても嬉しい機構でもある。現在MAXで採用しているサイバー4WDシステムよりも考えれば高級なシステムである。
 次世代のマルチセレクト4WDはこれと全く同じ機構である。後にテリオス、テリオスキッドに装着された4WDシステムの元となっている。ただし2WDモードが無いので廉価化されたようだ。
 S66系にオプション設定されていた機械式LSD(リミットスリップデフ)は無くなり、ノンスリップデフ機構がオプション設定可能となった。これは機械的にリアデフをロックすることでLSD以上の駆動力アップを得て、1速、後退のみで作動することからLSDによる走行時の転倒予防を兼ねている

4WD
4WD
・エンジン

 エンジンは1985年にデビューしたL70系ミラで採用した3気筒EB系エンジンをアトレー用にセッティングして採用した。
 AB型はグロス29ps(ネット換算24ps)であったが、EB型はネット30psを誇っていた。ターボはクラス最強の46psを発揮している。
 マイナーチェンジで52psを発揮するなどしたが、最終的にEF-TS型で64psを誇っている。
 ハイゼットトラックで用意された48psを発揮するスーパーチャージャー仕様はなかった。これはスーパーチャージャー装着によりエアコンが装着不可能になるためであると考えられる。
 スペックですが、出力は PS/rpm、トルクはkg-m/rpm です。
EB60型550cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
 性能曲線
排気量547cc、圧縮比10.0、ネット30/6000、最大トルク4.5/3500、燃料タンク35L
1986〜1990に採用されたNAエンジン、軽快な吹け上がりがあるが、550ccエンジンということで現代では非力である。
EB70型ターボ550cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
インタークーラー ターボチャージャー
 性能曲線
排気量547cc、圧縮比8.6、ネット46/6000、最大トルク6.5/3500、燃料タンク35L
1986〜1988に採用されたターボエンジン、チョークボタンがあったのが特徴。登場時クラス最強のハイパワーを誇った。クーラーなしなら現代の車にも負けないエンジン。3000回転からはドッカンターボで初心者には扱い難さがある。
EB71型ターボ550cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
インタークーラー ターボチャージャー
 性能曲線
排気量547cc、圧縮比8.6、ネット52/6000、最大トルク7.2/4000、燃料タンク35L
1988〜1990に採用されたターボエンジン、オートチョークとなり、馬力とトルクがアップ。ライバルエブリイターボのスペックが52psを発揮した為、ライバルに負けないスペックを叩き出したのである。
EB80型550cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
スーパーチャージャー
排気量547cc、圧縮比--、ネット48/6000、最大トルク5.8/4800、燃料タンク--L
1987〜1990にハイゼットトラックで採用されたSCエンジン、アトレーにはなかった。(参考)
NAとの見分け方はリヤアオリにスーパーチャージャとステッカーが貼ってあります。
燃料ポンプは電動式で加圧式でキャブレターに通油しサージタンクと混ぜていました。今で言うとサンバーのスーパーチャージャーの感覚と似ていました。
EF-CS型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ排気量659cc、圧縮比--、ネット39/6000、最大トルク4.8/5000、燃料タンク35L
NAエンジン、排気量アップされたハイゼットトラック用(参考掲載)
EF-VS型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ排気量659cc、圧縮比--、ネット42/5800、最大トルク5.0/5500、燃料タンク35L
NAエンジン、可変ベンチュリーキャブレターを採用。(ハイゼットバン用)
EF-ES型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ排気量659cc、圧縮比9.5、ネット42/5700、最大トルク5.6/4500、燃料タンク35L
1990〜1993に採用されたNAエンジン、排気量アップでトルクアップされたものの、晩年は触媒装着で数値以上のパワーダウンをしている。その為にターボ付がアトレーのメイングレードとして活躍したのであった。
EF-GS型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC12バルブEFI排気量659cc、圧縮比10.0、ネット42/6000、最大トルク5.7/3500、燃料タンク35L
1992〜1993に採用されたNAエンジン、EFI12バルブを採用しAT車とスーパークルーズに搭載していた。1992年以降はマフラーに触媒装着でスペック値の割にパワーダウンしている。
EF-XS型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
インタークーラー ターボチャージャー
 性能曲線
排気量659cc、圧縮比8.5、ネット61/6000、最大トルク8.7/4000、燃料タンク35L
1990〜1991に採用されたキャブターボエンジン。64psには届かなかったが、マフラーは触媒レス仕様の為に実のところパワーは出ていたりする。
EF-TS型660cc 3気筒 水冷4サイクル SOHC6バルブ
EFI インタークーラー ターボチャージャー
 性能曲線
排気量659cc、圧縮比8.3、ネット64/6000、最大トルク8.8/4000、燃料タンク35L
1991〜1993に採用されたEFIターボエンジン、EFI化により軽自動車自主規制の64psをマークしている。トルクも8.8kgと現在の10.5kgと比べると低いが当時としては高水準のスペックを出している。
S80,81Vターボ系EB-71系は、熱が逃げにくく、エアコンのアースが燃える等、トラブルの多かった。エアコンの後付けに高圧チューブがエキスパンションバルブからコンデンサーの間が狭く通しにくかった。
EB-71エンジンはキャブターボでサージタンクからチューブ逆止バルブ、EGR,ABVの配管が多く、スパークプラグも、6番の冷え型でカブリ易く、一度エンジン停止になると、狭いプラグコードをはずし、ガスバーナで焼くケースが多かった。
S80系のトラブルシューティングは80000kmでウォーターポンプ、100000kmでタイミングベルト、タービン焼きつきが150000kmで交換です。  (情報を頂きましたありがとうございます。)
 
まとめ
 なんといってもこのモデルは当時の軽1BOXを超えた近代的なスタイルで他のメーカーに大きな影響を与えました。
 後追いで出たアクティ、ミニキャブなどアトレーのデザインの影響を受けたと思われる軽1BOXが見られます。
 デザインは、S220系と同じく あの巨匠ジウジアーロによるデザインです。キャリイL20から18年経つと日本の商用車としての実用性を入れたデザインには脱帽かも。
 1994年にマイナーチェンジされた三菱ブラボーのデザインがアトレーに良く似ていますが、S80系アトレー後期を手掛けたデザイナーが三菱自動車に転職して手掛けたためによるものです。

 1986年から1993年末までの8年弱生産されました。1990年の軽自動車規格改正時に主力であったミラのフルモデルチェンジを優先し、リーザとアトレーは後回しにされ、リーザは後継のオプティ(現在のコペン)が1992年にデビューとなるとアトレーはさらに2年遅れた1994年にフルモデルチェンジとなったのです。
 長い生産期間ながら、古臭さを感じさせないのは優れたデザインが決め手だったと考えられます。
 海外ではS80系は多少の外観の違いがあれどノックダウン生産が続けられています。
 運転席に座ればわかりますが、体格の小さい人から大きな人まできちんと座って運転出来る運転席が海外でも通用しているのが良く分りますね。

 年式が古いことからだんだん数が減ってきていますが、同年代のライバルと比べると長生きしている車両が多い。性能面でも優れているところが多いのかもしれませんね。


 
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